日々の雑学 ●●●
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「水木さんの『毎日を生きる』」水木しげる 読了
2011年11月29日(火) 23:59

水木さんの「毎日を生きる」  角川SSC新書 (角川SSC新書)水木さんの「毎日を生きる」 角川SSC新書 (角川SSC新書)
(2011/09/10)
水木 しげる

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読了、と言っても、今日の通勤往復だけで読み終えた。

著者となっているが、編集部による水木しげるへのインタビューである。

一応、体裁としては、東日本大震災を受け、幸福とは? 生死を分けるというとは?、というところに、水木しげるの知見をもらおうということのようだ。
閉塞したこの10年ほどの日本に対して、何がしかの示唆を得ようということのようでもある。

水木しげるのインタビューや、自著に多く触れている人には今更言うまでもないが、「水木サン」というのは、水木しげるの自称である。
自分を「水木サン」と言う。

プロローグに、
水木:水木サンが思っている”幸せらしきもの”の本質を、もっともらしく話さなければならない状況に置かれ、まんまとその神輿に乗せられようとしていることだけはわかります。
<略>
出版社の企みが当たって儲かれば、皆さんは幸せになるかもしれないし、水木サンも幸せになれるかもしれない。そして、書店でこの本を間違って買った人も、幸せになれるかもしれません(笑)

というところから始まっている。

今まで水木著作のマンガや、自伝の類をほとんど読んで来た私のような読者にとっては、この本自体の中には、水木しげるの新たな一面が見られるということはなかった。

水木には、既に

水木サンの幸福論 (角川文庫)水木サンの幸福論 (角川文庫)
(2007/04)
水木 しげる

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という著書もあって(同じ角川だが)、それらの著述や、インタビュー、自伝の類で語られてきた水木流人生論をなぞる形であり、今年89歳になった水木サンに、今更ぶれる余地はないことを確認したに留まる。

編集部は東日本大震災と水木サンの戦争体験を何とか繋げようとしたり、デジタルメディア台頭の時代への備えを、水木サンが紙芝居、貸本マンガ、連載雑誌へと、渡ってきた体験とをぶつけようと試みているけれども、なかなか水木サンはそういう誘いには簡単には乗らない。

巻末に水木ファンの中でも評価の高い短編「幸せの甘き香り」が掲載されているけれども、水木サンの幸福論は概ねその中に語られているのである。

富と名声を得た人物が幸福を感じているかというと、必ずしもそうでもない、ということである。

しかし、一方で水木サンは「マネー」もある程度は大事だ、とドライに言い切っている。
水木サンは「お金」のことを「マネー」と言い、「子どものころ」というときには「ベイビィ」のころと言う。

「運」や「勘」の問題にも触れているが、不安から逃れられない人について、
頭が水準以下の人間なんじゃないですか。その水準以下というのは、世の中に案外多いんですよ。全体の7割ぐらいいるんじゃないですかね。

と、見も蓋もないことを言うが、これも既出の水木サンの論としては既出の範疇の話である。

割合の話で言えば、絵が下手だということを指摘されても認めたがらずにしがみついてしまう人が8割~9割いる、とも言っている。

水木サンの人生論に多く触れてきた人には、新たな発見はないかもしれないが、再確認の意味はあるだろう。
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