日々の雑学 ●●●
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「坂の上の雲」最終回
2011年12月25日(日) 23:34
司馬遼太郎の「坂の上の雲」は青春時代から繰り返し何度も読んできた大事な作品だ。

映像化は到底無理だろうと思っていた作品なわけだが、今日、ついに3年間に渡るテレビ放送が終わった。
映像技術の進歩に感嘆させられた3年間であったように思う。

概ね面白く見たし、これ以上望みようがない豪華キャストで、特に明治の元勲たちのキャステンングは素晴らしかった。
加藤剛の伊藤博文が実に伊藤らしくて非常に良かったし、大山巌と児玉源太郎のコンビはまさにこういう感じであったろうという、雰囲気を出していた。

陸軍側に比べて、海軍側のキャスティングはややハズしている感も少し残った。
島村速雄の舘ひろしは良かったと思うけれど、加藤友三郎の草刈正雄は、狙ったほどにきまっていなかった印象がある。
渡哲也そのものが、米倉斉加年・高橋英樹コンビのハマり具合に比べると、3年前の登場時から今日に至るまで、「ちょっと違う感」が、最後まで残った。

山本権兵衛や小村寿太郎、高橋是清含め、歴代大河ドラマ主役大俳優総出演は、確かに見ごたえがあったし、渡辺謙のナレーションも良かった。

しかし203高地や、奉天会戦などに比べ、肝心の最後の日本海海戦の描写は、あまりにも端折りすぎで、オイオイ、という感じだった。

原作では、日露両艦隊の各艦の動きを、もっと丁寧に描いていて、艦隊運動の時々刻々の変化を追っている。
「クニャージ・スヴォーロフ」や「アレクサンドルⅢ世」の動きや、「スワロフ」の判断など、非常に面白い描写があるのだが、それらを全部端折ってしまって、「オスラビヤ」の沈没シーンだけに集約して片付けてしまい、負傷兵の呻吟する様子を延々と長回ししていた。
意図はわかるけどね。

司馬史観というものをもっと語らせるならば、「坂の上の雲」の中では司馬遼太郎は、この国の軍隊の誕生と同時にここから始まるDNAが先の大戦の軍部のDNAに引き継がれていくことに、結構こだわって書いているわけで、戦争とか軍というものの怖さとか恐ろしさを表現したいならば、司馬史観のそういう面にももっと執着してスポットをあてるべきだったように思う。

艦隊の動きは、CGで実際に軍艦の映像を見せてくれなくても、図面と渡辺謙のナレーションで少し補完してくれれば、事足りたと思うのだが、3年かけたクライマックスにしては、ずいぶんと肩透かしを食った形になった。

日露戦争後の秋山兄弟のその後の描写は、原作でもあっけない書き方がしてあるし、そう書くしかないわけで、最後はああいう風になるのは原作通りと言えば原作通り。

司馬作品も映像化されていない作品は残り少なくなってしまった。

いずれにしても、とにかく原作を読んで欲しいのだ。

坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)
(1999/01)
司馬 遼太郎

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