日々の雑学 ●●●
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伊福部昭先生のこと
2012年02月08日(水) 23:59
今日2月8日は、伊福部昭先生のご命日だけれど、毎年2月8日に伊福部先生のことを書くわけにいかんな、と思いつつ、過去の2月8日のエントリーをざっと見たが、そんなことは忘れて2月8日を過ごしていたようである。

伊福部先生のご命日がもうすぐだな、と気付いたのは、先日ウェブサイトの更新などをしていて、伊福部先生の写真が入っているフォルダーを見つけたことがきっかけになっている。

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サインをいただいているところを、どなたがシャッターを押していただいたようで、こんな写真も残っていた。

私が伊福部昭という名前を最初に意識したのは、高校時代にFMラジオで、日本人作曲家の特集番組をやっていて、そこで聴いた「ラウダ・コンチェルタータ」であった。

伊福部昭というと、戦前戦中に曲を書いた化石のような存在に思っている人もいるかもしれないが、「ラウダ・コンチェタータ」という曲は1979年に書かれた作品で、私は1981年に高校を卒業しているから、高校生の時に聴いた「ラウダ・コンチェルタータ」というのは、まさに出来たてホヤホヤの同時代の(コンテンポラリーな)音楽であったわけだ。

その番組では、特に民俗主義的な作風の作曲家だけを特集していたわけではなく、打楽器に関係した作品を色々取り上げていた番組で、その中にマリンバ・コンチェルトである「ラウダ・コンチェルタータ」が含まれていた。
前衛的な作風のものも含まれていて、最近の打楽器関連作品を取り上げていた中の、一つのバリエーションとして「ラウダ・コンチェルタータ」が配置されていたに過ぎない。
私は打楽器という切り口からその番組に興味を惹かれて聴いていたように思う。

エアチェックはしておらず、番組は聴き流していた。
しかし、この伊福部昭という作曲家の名前は絶対に忘れてはいけない、と高校生の私は強く思ったのである。

東宝の怪獣映画の中に、「伊福部昭」という名前を「発見」し、再確認するのは、「ラウダ・コンチェルタータ」との出会いより後であった。

そういう意味では伊福部音楽との最初の出会い自体は、ご他聞に漏れず、東宝の映画音楽であるわけだが、上に書いたように、「伊福部昭」という名前を明確に意識したのは、ラジオから流れる、出来立てホヤホヤの「ラウダ・コンチェルタータ」だった。


このニコ動の新星日響の演奏が初演なので、私がFMラジオで聞いたのもこの演奏に間違いない。

将来もクラシック音楽と付き合っていくかどうかもわかっていなかった、予備知識の全くないただの高校生が、録音もせずに聴いていたのに、電撃に打たれたように、驚いた作品だった「ラウダ・コンチェルタータ」。

能書き無しに、一聴しただけで、これほど心を捉えて話さない作品というのは、20世紀後半の音楽で他にあるだろうか?
ソヴェートの音楽を除いて。

「能書き無しに」という部分は、大事なところだ。

この部分は何を表現しています、とか解説に書かないと、心動かされないというか伝わらない音楽と言うのは、音楽の力が弱いことを自ら白状しているようなものだと思っている。

同じく「一聴しただけで」というのも、大事なところだ。

その後、縁あって伊福部作品を演奏する機会の多い団体に入らせていただき、代表作とも言える「シンフォニア・タプカーラ」や、初演の日比谷公会堂も懐かしく思い出される「SF交響ファンタジー」なども演奏させていただく機会に恵まれた。

そして、伊福部先生ご自身にも何度も練習に足を運んでいただいて、ご指導をいただくということが通例だったけれど、先生はご自分で文字にも書かれているが、いったん譜面に落としてしまって以降は、作品は作曲家の手を離れて演奏家のものになる、というお考えの方だったから、「いかがでしょうか?」とうかがっても、いつでも「大変結構です」、「どうぞお好きなように」としかおっしゃらないのだけれど。

上の写真はそういうような何回かの機会に、確信犯的に、伊福部先生の大著「管絃楽法」にサインをいただいているのである。

亡くなられたのが91歳であったから、惜しむということではなかったけれど、喪失感は非常に大きかった2月8日だったのを記憶している。

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懐かしい写真が出てきたのが、ご命日の直前だったことと、現在、また私のオーケストラは伊福部先生の「交響譚詩」を練習しはじめているので、伊福部先生のことを語る日があっても良いかと思い、今日は伊福部先生のことを書かせていただいた。
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