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藤沢周平「蝉しぐれ」「風の果て(上)(下)」
2012年07月03日(火) 21:45
やっぱり藤沢周平を読み返すのが、一番有意義な時間の使い方か、という原点に戻って、

「蝉しぐれ」

蝉しぐれ (文春文庫)蝉しぐれ (文春文庫)
(1991/07)
藤沢 周平

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「風の果て」

風の果て〈上〉 (文春文庫)風の果て〈上〉 (文春文庫)
(1988/01)
藤沢 周平

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風の果て〈下〉 (文春文庫)風の果て〈下〉 (文春文庫)
(1988/01)
藤沢 周平

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を、一気に読了。

「蝉しぐれ」おそらく読み返すのは、12~3回目ではないか、と思われ、「風の果て」も10回までは読んでいないと思うが、7~8回は読み返していると思う。

やはり、いいなあ。

「蝉しぐれ」は読み過ぎて、文章を暗記しかけているので、次ページの文章がめくらなくてもわかってきてしまうけれども、それでもやはり、つまらない文章を読むよりは良い。

ネタバレになるけれども、私は「蝉しぐれ」で一番好きな場面は、論功行賞になって文四郎が横山家老に、布施鶴之助に矢田作之丞の家を継がせるわけにはいかないだろうか?と願うくだりだ。

映画になった「蝉しぐれ」には、そもそも布施鶴之助が登場しないという、どうにもならん代物だった。

島崎与之助の人物造詣にも大変魅力がある。
この島崎与之助を宮藤官九郎が演じたNHKドラマ版と、今田耕司が演じた映画版とどっちが良いか、考えなくてもわかろうということだ。
ドラマ版の方は数回出演して死んでしまう矢田作之丞を村上弘明が演じていたのだから、豪華なキャスティングだった。
映画化した黒土三男監督は、NHKドラマの脚本も手がけていて、そもそもNHKドラマは、その先に予定する映画化のためのパイロット的位置づけ、と語っていたのだが、キャスティングだけとっても、何故ドラマに比べて映画があれほど酷いことになってしまったのか、単に予算的なものなのか理解できない。
NHK時代劇の方も納得行かない場面は多かったけれども、映画よりはまだ見られる。
同じ作り手の作品とは思えない。

「風の果て」も含めて藤沢作品の武家物には、藩主家と血の繋がる無役の大身家臣で普段は隠遁生活のように見え、政治のことに無関心のように見えて、実際には重要な役割を果たす人物、というのが、少なからず登場するわけだが、お定まりの世事に疎い藩主本人とは、違った視点で、お定まりの御家騒動を、抗争を超越した位置から見ている人物の存在というのが、物語の奥行きを深くする効果をあげている。

海外の膨大なミステリーを濫読するのが、趣味だった藤沢周平の骨法の中には、ミステリーの持つ読者を引っ張る牽引力の色々な技術が完全に自分のものになっている。

「蝉しぐれ」や「風の果て」は、「彫師伊之助 捕り物控え」シリーズや、「獄医 立花登」シリーズのように、、直接的に事件解決をしていくミステリーではまったくないのだけれども、それでも事件が起きて真相がわかっていくという、ストーリーの引っ張り方は、海外ミステリーを詠み尽くしている藤沢周平ならではの上手さに繋がっているように思う。

武家物2編を読んだので、次は江戸市井物か評伝物かという気もするが、何となく「用心棒日月抄」を取ってしまうかもしれない。
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