日々の雑学 ●●●
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やっと見ました「009 RE:CYBORG」
2012年11月23日(金) 19:24
事前の煽りもすごかったので、期待値上がっていた「009 RE:CYBORG」。
以下、若干【ネタバレ】を含みます。
3Dなので、劇場で見ないとまずいな、と思い、昨晩の夜の回を見てきた。
客は私入れて5名だった。

「攻殻機動隊S.A.C.」、「精霊の守り人」などが好きだったので、神山健二監督作品には、期待が高かった。

オリジナルの「009」も辛うじて知っている世代でもあるけれども、石ノ森原作とは切り離して楽しむつもりでいた。

「攻殻機動隊S.S.S.」が3D化されて劇場公開されたけれど、その時に「フルCGでの『セルライク』アニメ」の可能性について、非常に大きな可能性を感じていたからだ。

アニメでの3Dというのは、ピクサーなどのアメリカアニメ映画に見られる立方体のアニメにどうしても発想が行ってしまうわけだが、神山氏が言っていた日本のセルアニメの良さを生かした上での3Dというのは、確かに「アリ」だろうと感じていた。

「攻殻機動隊S.S.S.」の場合は初めから3Dのために制作されたものではなかったので、前景の人物は確かに手前に見えるけれども、平面の人物と平面の背景が2段に前後になっている印象がぬぐえなかった。
ぺラっとした人物が前景にいる感じがどうしてもあった。
初めから3Dを狙って、作りこまれた絵でやってもらったら、もっと良くなるだろう、と思っていたのである。

セルライクのアニメと、立方体のアニメの何が違うかというと、当たり前だが例えば人物の影である。

この002ジェット・リンクは確かに手前にドンドン飛んで来るけれども、頬は明色と暗色の2色にハッキリと描き分けられている。
002_2.jpg

ピクサーなどが手がける3Dアニメは
woody.png
当然、頬の影はだんだんの濃くなっていく。

「リアル」という意味では3Dの大前提である「立体」というのは、徐々に影が濃くなっていって、立体感を出すのが当たり前だ。

しかし、セルアニメに親しんできた目には、どうしてもこの立体のキャラクターは2次元のアニメキャラの「発展形」とは捉えられず、作品のコミカル/シリアスとかいう問題とは別次元で「別モノ」と感じざるを得ない。

二次元のセルアニメの風合いを残しつつ、3Dの効果をあげるのは、「攻殻機動隊S.S.S.」のときに「これはやりようによってはイケる」と実感していた。

その神山監督が初めから3Dを狙って作るということで大きな期待をしていた。

もう公開からだいぶ経ったので書いてしまっても良いと思うのだが、見た感想としては、

「『セルライク・アニメ』の3D化」には大成功していた。

「サイボーグ009のリメイク」には成功しているとは言い難かった。
ということになるかと思う。

正直に言って00戦士たちの9人の特長を生かした活躍も上手に描ききれていたとは思われないし、悪役のキャラクター設定も茫洋としていて、感情移入できなかった。

石ノ森原作へのリスペクトが却って呪縛となっている感じもある。
神山氏自身が言及しているように、オリジナルの「009」は単なるヒーローものの域から、未完に終わった「天使編」「神々との戦い編」という非常に宗教的な側面を持つテーマにまで踏み込んでしまったいる。
「『天使編』『神々との戦い編』に触ろうとしたんです。」と言っている。

それこそが、「終わらせなければ始まらない」という、この作品のキャッチコピーでもあるし、「RE:CYBORG」の「RE:」の意味でもあったわけだ。

それはわかるのだけれども、石ノ森009のあの神云々の領域というのは、たくさんのステレオタイプのヒーロー活劇をやり尽くした上で「昇華編」としてたどり着いたものだろう。

今回、00戦士たちが「再始動」して、2時間弱の尺の中で、9人+ギルモア博士というキャストがそれぞれ活躍し、そして終結するには、あまりにも風呂敷が大きく広がり過ぎた感がある。

とてつもない風呂敷を大急ぎで広げて、大急ぎで畳んだ感があった。

シンプルにに00戦士たちの再始動の活躍をエンターテインメントとして効果的に書くのであれば、もう少しわかりやすいテーマの方が良かったのではなかったか、と思う。
敵ももう少しわかりやすい相手にした方が良かったのではないか。

映像は非常に美しかった。
話はイマイチだった。
という感じで「アバター」みたいだった、というところか。

しかし、フルCG・セルライク・アニメでの3D表現という可能性については、ますます期待が膨らんだのは間違いない。
普通のことになっていくのではないだろうか。

見てみてから手直しが出来る、というのもフルCGでやる大きなメリットだし、背景を書き込むにも、手書きセルでは難しいものが実現出来ていると思う。

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