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「日本が好きすぎる中国人女子」
2013年08月05日(月) 23:19
櫻井孝昌 著「日本が好きすぎる中国人女子」PHP新書、を読了。


日本が好きすぎる中国人女子 (PHP新書)日本が好きすぎる中国人女子 (PHP新書)
(2013/07/13)
櫻井 孝昌

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櫻井孝昌氏の著作は以前にここでも書いたのだが、「アニメ文化外交」(ちくま新書)で、自由な情報入手が制限されていると思われる、サウジアラビアとミャンマーにおける日本アニメへの熱狂ぶりを描いて新鮮な驚きがあった。


アニメ文化外交 (ちくま新書)アニメ文化外交 (ちくま新書)
(2009/05)
櫻井 孝昌

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先月発売になった、「日本が好きすぎる中国人女子」はやはり日本アニメ・マンガの中国の若者への浸透・熱狂ぶりを柱にしているが、もっと幅広く、原宿ファッションなどを中心とした「カワイイ」文化、K-POPや韓国製品の中国での展開と対照させて日本の政財界の無関心、無策ぶりを嘆いている。

ちょうど、反日デモが吹き荒れていた時期の中国で取材し、中国の地方都市で行われるアニメフェスや、ショッピングセンターの日式ファッションのショップの様子などに触れていく。

日本語を学習しようという意欲がアニメを日本語でオリジナルの声優で聞きたいという動機にあることは、中国に限ったことではなく、欧米各国や、アジアの他の国でも同様なのだが、中国はその度合いがちょっと他国に比べて激しいように著者は感じている。

中国はまずテレビ放送が官製の番組なので基本つまらないという部分があるのだが、中国の大学は入学するのが非常に難関で、しかも入学すると4人部屋、8人部屋での寮生活になる。
実家から通える大学に行けるということは、非常に稀なことである。

その大学の寮という環境で、お互いの濃密な情報交換が行われ、ネットでの情報が即座に広まる。

アニメやマンガ、カワイイファッションなどに興味のない、マジメな製品を売ろうとしている人たちにこそ、読んで欲しい本なのだが、なかなかこの実態が伝わらないもどかしさがある。

たまたま中国を取りあげているのは、その熱狂ぶりもあるが、反日運動が激しい国で、どれだけの日本が好きすぎる若者(特に女子)がいるか、という視点で象徴的であるからで、マーケットを中国以外に移してみても、ここに書かれていることは必読と言える。

フジマヤや歌舞伎、寿司も大事なのだが、インパクトとしては日本を好きになって、日本を訪ねたいと思うきっかけには、同じくらいの影響力を持っていることをマスメディアも、政府も企業も、もっと目を向けるべきなのだ。

彼女たちの情報キャッチアップ能力は日本の若者とほぼリアルタイムだと言ってよい。
ファッション雑誌「Vi-Vi」の中国語版もすぐに出るし、アニメも日本の本放送の数日後には、誰かがボランティアで中文字幕を付けてネットにアップする。これは違法だけれども、「オフィシャル」のメディア、グッズへの渇望もすごくあるのだが、オフィシャルが中国では手に入らないのだから仕方ない。

提供者は中国では海賊版が出回っているので、売れない、と参入しない理由を列挙するけれども、彼女たちは本当は高額でも正規版が欲しいのである。
ところがいつまで経っても放送もされないし、パッケージも出てこないから、仕方なく違法アップロードのネットを見る。

日本で成功したものを、どれどれ試してみるか、と中国に展開したのでは遅いのだ。

K-Popアイドルは、韓国、日本でのプロモーションと同時に中国にも足しげく通い、つたない中国語で挨拶をwしながら同時進行でプロモーションをしていく。

これは韓国のファッション、電気製品、自動車なども全く同じ構造だ。

韓式ファッション、日式ファッション、どちらも人気があるが、韓式のお店に並んでいるのは、本物の韓国ブランドの商品。日式ファッションのお店に並んでいるのは、スタイルだけを真似た、中国製のバッタもの。
中国の子もバッタものが欲しいわけではないのだが、本物が入って来ないのだから仕方ない。

こうやって、エンターテインメント業界や、ファッション業界だけでなく、電気製品も自動車などの工業製品も日本メーカーは韓国メーカーにほぼ不戦敗に近い形で負けて行っているのである。

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アニメ、マンガ、KAWAIIファッション、ポップカルチャーに興味がない人にもぜひ読んでもらいたい一冊。
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