日々の雑学 ●●●
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「国民参加の森林(もり)づくりシンポジウム」
2013年09月25日(水) 23:47
今日の朝日新聞夕刊9面に、2013「国民参加の森林(もり)づくりシンポジウム」の記事が結構大きく出ている。
主催に朝日新聞社も名を連ねているので、自分の会社の主催行事であるから、大きく報道するのは当然なのだが、日本の森林における木質バイオマスの利用について、夢物語でない、実際的な議論が行われていることは心強い。

シンポジウムは山形県の米沢市の伝国の杜・置賜文化ホールで9月14日に行われた。

20130914_chirashi_jpg.jpg

シンポジウムのパネルディスカッション
yamagata_20130914.jpg

シンポジウムでは、一橋大学の寺西俊一教授から、オーストリアのギュッシング市の先行事例が紹介されていたようなのだが、オーストリアは既に国内のエネルギーの79%を再生可能エネルギーでまかなっている。
目標ではなく、実績である。

風力もすごく力を入れているけれども、森林から伐採される木材による、木質バイオマスの発電、及び熱供給が、補完的な地位というよりも、既に主要エネルギー減になっている。

東西冷戦時代から、地政学的な国土の位置から、エネルギー危機管理に対する感度が高かった土壌があり、原発が憲法で禁止されているだけでなく、海に面した港湾を持たないことから、化石燃料の輸入もリスクが高いとして、化石燃料による火力発電所の新設も禁止されている。

一方で山がちな国土は森林は豊富であり、そこから産出される木材を建材にだけでなく、チップとしてバイオマス発電にも積極的に利用している。

ギュッシング市はその最もシンボル的な例なのだ。

gussing_map.jpg

ハンガリー国境に近いギュッシングは、オーストリアの再貧地域と言われ、戦後60%の住民が北米南米に移民したと言われ、1980年代まで人口流出が止まらなかったオーストリア最過疎の地域であった。

特に国の救済策があったわけではなく、1992年の首長のペーター・バダシュの決断と、ウィーン技術大学の技術協力で、木質バイオマスをガス化して燃焼させる装置を導入し、20年間で、エネルギー代の安さを武器に50社の企業を誘致に成功、1100人の新たな雇用を創出したのである。

いまやギュッシング市は、エネルギー完全自給の地域となっているのである。

寺西教授は「世界にまれに見る森林大国である日本は、地形もオーストリアと似ており、経験が生かせる」としている。

シンポジウムの行われた米沢市から北方の村山地区にある最上町ではNEDO(新エネルギー・技術総合開発機構)の実験事業に参加(2005~2009)、実験事業終了後も町の事業として続けている。
町の84%を占める森林から間引きした木材を1年間乾燥させてチップ化。
ボイラーで燃焼させて、町の施設に80℃~90℃湯を送り、冷暖房、給湯に使っている。

熱源は冷房にも使えるというのは覚えていた方が良い。
山形県は40℃を越す気温になる。

この事業でかかる経費は年間2360万円なのだが、削減出来た重油などの燃料代が2450万円。

この数字を「辛うじて黒字」と見てはいけない。
なぜなら、重油代は地域の外へ、日本の外へ出て行くお金だが、木材伐採代チップ代は、完全に地域の中に落ちるお金だからである。

建材用の木材は、林道まで出して来るだけで赤字と言われて、放置されている。

全国の放置森林に人の手が入ることは、単に省エネルギー、エネルギー自給というだけでなく、森林の更新は、森に住む生物にとって非常に有益なことである。

また、CO2の吸収も樹齢が50年を超えた樹木ではほとんど期待できず、樹齢が若い樹木でないと、CO2の吸収は期待できない。

森は手付かずで奥深ければ良いというわけではないのである。

森林保護というのは、何もいないで放置することではなく、適度に人が利用し、樹齢を若返らせていく必要がある。

そういう意味でも間伐材、あるいは間伐でなくても、一定区域の皆伐であっても、その木材が上手く利用され、森林の更新、山崩れなどの危険への対策が行われるのであれば、放置するより良いのである。

木質バイオマス発電は、広島県や岡山県などの中国山地でも、先進的な地域があり、真庭市などは「バイオマスタウン真庭」を標榜し、いずれはギュッシングのように、完全なるエネルギー自給を目標に掲げている。

地元の近くの山武市でも、名産の山武杉を用いたバイオマス発電に取り組んでいる

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